アメリカのアートエッセイ(アート論文)で重要なCompare and Contrast Research Paper

Compare and Contrast Research Paperとは複数対象について比較し考察するエッセイ(論文)のことだ。いわゆる日本の美大にもある美術論文のようなものだと思う。Research Paperと言えば論文だけどテンプレートにしたがって書けば難しいものではない。ただアートの場合はリサーチが大変な場合が多いなぜならアートが古すぎると情報が無いケースが多いからだ。

それでは簡単にアートエッセイの書くポイントを説明する。

アートエッセイには含めなければいけない事柄がある。

1:導入部分とテーマ(Introduction and Thesis)

・アートのタイトル、時期、アーティストの名前

・二つのアートを比べて書き手が考える、信じていることを簡単な主張として描く

簡単にいうとなぜあなたがそれを重要と思ったか、読み手にこれからエッセイの中でディスカッションする内容を伝えるということだ。

2:アートのスタイルを分析(Stylistic analysis)

・1と少しかぶるが正しいアートの名前、時期、アーティストの名前

・キーとなる見た目にかかわる部分がアーティストとその時代にどう関係しているか

・必ずアートの言語を使う

簡単にいうと二つのアートを作っている重要なスタイルなのか。ポーズ、形、大きさ、素材など。アートの言語というのは比べる対象によって変わる。例えばRococo(ロココ)の時期なら”fete galante”(フェート・ギャラント),”Rubenistes”(ルーベンス派)といった専門用語を使わなければいけない。どの言語が重要か調べるとでてくるけど最低限使わなければいけない言語は先生が教えてくれると思う。

スタイル(Style)を説明する具体的名内容は

・サイズ

・素材

・テクニック、ツール

・色、形、光、線

・動きのあるアートかそうではないか?

・アートの配置は左右対称か、非対称か、繰り返されるものを使っているか、調和のとれたものがそうじゃないか

・シンプルな見た目か複雑な見た目かそれとも両方か?自然主義、抽象主義なのか?そのほかもろもろ。

Styleの分析の仕方

・そのStyleはオリジナルなのか誰かの真似なのか?そしてそれは何故なのか?

・そのStyleには何か目的があるのか?社会的背景の何かしらの意味を含んでいるのか?それともアーティスト自信の何か一部を表現したものなのか?

・そのStyleは社会によって禁止されたものなのか?アーティストは自由な表現をすることを楽しんで探求したのか?そしてそれは何故?

・それはその時代にあった他のアートにも見られる典型的なことなるのか?

3:文化的、宗教的背景の分析(Cultural analysis)

・比べる対象の時代に起こっている重要な宗教的、政治的、文化的な出来事とアーティストの考えを調べる

・時代で起こっている出来事がどうアーティストに影響してどうアートを発展させたか。ここでは二つのアートを比べて二つの時代、様式から分析する

簡単にいうと何の重要な出来事がアートに影響を与えたかを説明する。最低でも3つはキーとなる事柄をそれぞれのアートを調べる必要がある。

説明する具体的名内容は

・アートが作られた具体的が場所はどこなのか?

・どのようにアーティストを社会を反映させているのか?

・何がその時代のリーダーの本質なのか?誰が力を持っていたか?

・何がアートの役割なのか?社会の中でアーティストとは何だったのか?

・歴史的な事柄、事件がこの時代にあったか?

・何が宗教の本質なのか?信じているスピリチュアルなこととは何だったのか?

・経済はどのような状況だったのか?

・この時代の社会の家族と女性の役割は何だったのか?

アートによって考えることが変わってくるが上記のことは共通することは多いと思う。

4:何のために作られたのかを調査する(FUNCTION)

これは上の2と3を調査することとかぶるけど、何のために作られたのかをしっかり分けて考える必要がある。

・装飾のため

・財務上の関係

・売るための商品のため

・宗教のため、お守りのため、カルトなど

・政治的なプロパガンダ

・シンボルのため

・アーティストの個人的な経験を表現したため

などなど。

5:アートが見せるものは何を表現しているのか?(SUBJECT MATTER)

これは上の2と3を調査するときにかぶる。しかししっかりSUBJECT MATTERとして分けて考える必要がある。

・アートに書かれている人やストーリー、そのほかいろいろ見せているものはアーティストの興味を表わしているのか、それとも文化なのか?

・これらのSUBJECT MATTERはどのようにFUNCTIONと関連しているか?

・そこには何かメッセージがあるか、それとも何かモラルに関連しているものなのか?

・宗教かそうじゃないか?

・歴史や宗教を現したアートなのか?

・ストーリーはあるのか?どのようにアーティストはストーリーを表現しているのか?それは興味をそそる内容か?

6:結論と主張(テーマ)に沿った内容(Conclusion and Thematic Connection)

・アートが文化、政治、社会の問題に影響している方法を分析する。

・結論を述べる

簡単にいうと二つのアートを比べて、あなたがよく理解しているかを見せて、時代や文化が何を見せているかを結論に言う。

7:調査の気をつけるポイント(Reserch)

・盗作はいけないので本や信頼のおけるウェブサイトから引用し、エッセイの種類にもよるが最低でも3つ引用しなければいけない。

・MLAフォーマットというアメリカの正式なフォーマットで書かなければいけない。

・そして最後にページに”Works Cited”を含めて引用した本やウェブページの詳細をMLAフォーマットに沿って書かなければいけない。

信頼できるソースというのはウェブアドレスにedu.orgなどが付いているものがほとんどだ。それらが付いていないケースでも先生の許可があれば問題ない。本の場合も先生の許可が必要になる。その本が古すぎるものは使えない場合もあるし先生がチェックして信頼がおけると思われないと使えない。僕の場合はアマゾンでebookを使ってそれを買う前に先生に紹介してOKをもらうケースが多い。またずるいけど無料で見ることのできるGoogle bookからも必要な内容が見れる場合は本を購入しなくてもエッセイを終わらせることができる。

引用する場合は全部コピーしてはいけないので言い換える必要がある。

これらを欠けていると思われると成績は悪くなる。

文で書くと長くて分かりづらいと思うのでもうちょっとまとめて書くと

・アーティスト名、アートタイトル、時代(例 Leonardo Davinci, Last Supper, High Renaissance )

・キーとなる時代背景を3つ以上調べる(例 Catholic counter reformation)

・キーとなる見た目にかかわることを3つ以上調べる(例 Pyramidal composition)

・アートは何のために作られたのか?(Function)(例 For the Cerasi chapel in Santa Maria del Popolo)

・何を表現しているのか?(Subject matter)
(例:イエスが十字架につけられる前夜、十二弟子とともにした最後の食事のシーン。)

・パトロンは誰なのか?

・比べているアートの類似しているキーポイント(例 Naturalism)

・比べているアートの異なっているキーポイント(例 Catholic counter reformation)

この上でテーマ、主張を考える。

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