酷評を見た後に映画を見たからかかなりハードルが下がっていたと思う。そのためかものすごく悪いとは思わなかったものの微妙だと思った。
友達の一人にバブルは良かったと言う人がいて何で良かったのか聞いたら、
・絵が綺麗だった
・アニメーションも良かった
・ヒロインが消えてしまうのも悲しくてストーリーもあって良かった
・曲も良かった
とめちゃくちゃ褒めていた。そんな友達に勧められて見たわけだけどたしかに絵は綺麗だし絵インディング曲もヒロインのウタに被った歌詞もなかなか良かったしアクションシーンが多いのも迫力はあったと思し、ヒロインが泡のように消えていますのも悲しかった。
それでも微妙と思えたのはワクワクしなかったからだったと思う。
友達はインスタグラムやTikTokが大好きなんだけど、映画バブルってインスタグラムみたいな映画だと思った。
インスタって良さそうに見せるけど中身がなかったり良く見ると微妙だったりするんだけどその微妙さに気づかない人や見た目で騙されやすい人はインスタが好きな人が多い気がする。
映画バブルは綺麗でストーリーも一応あるけど盛り上がりにかける。気のせいか表情の変化も薄い気がするし視聴者を飽きさせずに惹きつける工夫に欠けているじゃないかと思えてもくる。ギルティクラウンでは幻想的な世界観とデザインに魅力があり、シリーズものだからか表情も乏しいとは感じなかった。1本の映画だからこそシリーズものより表情なりデザインなりで飽きさせない工夫は必要なんだろうなぁと見ていて思ったのだった。
バブルが好きな友達はバブルの微妙なところに気づいていないようだったのでバブルのあるシーンを見せてアニメっぽくないということを説明したら、納得してしまった。それが下のシーンである。
いくつも似たような実写っぽいシーンはあってこれらのシーンは実写っぽくてアニメっぽくないし、人によっては手抜きと思われても仕方がないシーンだと思った。自分の目を疑ったほどで「えぇ!?」と二度、三度見直してしまった。
ネットフリックスは微妙なアニメが多いときくがまさかすごい人を集めて作ったのにこれではやっぱりネットフリックスは微妙だと思う人がでても仕方がないかもしれない。
そもそもすごい人を集めても向き不向きがあるはずだからそれらをまとめられないと微妙になるよなーとしみじみ。ターンAガンダムのデザインを外国のすごい人に頼んだけどガンダムを知らない人だから微妙なデザインのターンAガンダムができちゃったのと似ている。
それに綺麗な絵なのはわかるけど綺麗過ぎるというか、好みかもしれないけどもうちょっと主人公が男らしくてよっかったんじゃないかと思う。アニメって男らしい見た目の子は少ないけどバブルが綺麗な絵だったから主人公のヒビキが男の子に見えないシーンがあった。それが下のシーンである。
パッと見て女の子かと思ったのだ。ヒビキが歩いているシーンだけどハイヒールのデザインとセーラームーンのような細い足がちょっと女の子すぎないかなぁっと思ってしまった。しかも背景がピンクで綺麗だし、なんだろうこの綺麗過ぎる世界は。
甲鉄城のカバネリもギルティクラウンもこんなに女の子っぽく見えなかったのでなんでバブルは見えるのか不思議に思った。
そもそもヒビキ達の服のデザインもなんかイマイチ。スポーティーだけどなんかあんまり好みではなかった。お腹が出ているデザインって筋肉質の男性キャラで多い気がするけどそれって腹筋がかっこよくて「すげー」って思えるんだけど、ヒビキって腹筋を見せ付けているわけでもない。その点はめずらしいとも言えるかもしれないけどあんまりかっこよくない。
それにパルクールという屋根を飛ぶスポーツに興味がなかったのも映画バブルが面白く感じなかった要因かもしれない。
そして途中、パンダのシーンが出てくるのも意味がわからなかったし謎の多いアニメだと思った。
崩壊した東京もイマイチでかっこよくないし3Dを多用しているようだけどまたイマイチ。ギルティクラウンでも崩壊シーンはあったけどかっこよかったし、甲鉄城のカバネリでも3Dとアニメがうまく合っていたと思う。それと比べてバブルってやっぱり演出が微妙なんじゃないのか?と思えてくる。
酷評が多いのはそれだけ微妙だと思った人が多いからだと思うし、それだけ多いと製作側も微妙と思いながら作っていた人もいたんじゃないかな?って思えてくる。
「青い炎でぇぇ、やーきーつくす、おう!」
最後あたりのシーンで、この掛け声をヒビキが「やっぱりダサい」って言うのもなんか好きじゃなかった。僕はこの決め台詞みたいなのは好きなんだけどかっこいいって思いながらやっていたらまだかっこよく見えたかもしれないのにセリフがビシッとしていないのがもったいない。ヒビキ本人はやる気はないしセリフもフラフラ、ストーリーもイマイチ、見た目は実写よりにしたいのかアニメよりにしたいのかよくわからないと中途半端に見えたのだ。映画にメリハリというかピリッとしたものがあったらよかったと思った。
メリハリと言えば3Dを多用してカメラがぐるぐる動いているもののスピード感を感じなかった。これはドラゴンボール超ブロリーでも同じだったけど戦闘シーンなどをアニメのように切り抜かないで3Dで見せ続けるとスピード感が欠けがちなんだと思う。バブルのトレーラーではスピード感があり緊迫感もあってワクワクするしメリハリを感じるのは切抜きを多用しているからだと思う。それに作画崩壊だってある程度しているほうが意外と面白くみえたりするんだけど3Dだと作画崩壊しづらいから物足りなさがあるんだと思った。嘘でももっと歪んでいる背景とか大げさだけどもっと前後の背景に差をつけたほうがよかったんじゃないかと思った。だから3Dでなんでも作ると変に見えるんだよなーって思う。ぱっと見、雰囲気もいいんだけどねぇ。映画とゲームって魅力的に見せる見せ方が違うんだと思う。もちろん、3Dの背景に合わせたアクションは見ごたえがあるけど個人的には物足りなかった。それがスピード感なんだと思う。
表面的には面白そうに見えているのに中身に興味をもたれないのはインスタグラムそっくり。
一応、僕の中で盛り上がったところは、
ウタが「王子様を見るのは今日で最後だから、呼んでる、止めなきゃ」と言って走り出すシーンは、「ぬぉぉー」とか思いながらちょっとワクワクもした。
ウタちゃんなんていい子なんだぁーって思った。
エンディング曲の歌詞の
「全部なくなってしまった
じゃあねまたね、じゃあねまたねがあなたに言えなくなった日。
それは私の恋が終わった日」
はウタそのものに聞こえてきて切ない。
良い部分もあるのに見る前は面白そうに聞こえていたのにもったいないアニメだと思った。
それでもぶっささっている友達がいるように好きな人はいるからまぁ良かったんじゃないかと思う。