テッドのビデオを見ていて、ホームレスに関わる内容のスピーチがあった。
彼女、ベッキーはホームレスを経験した人である。
ホームレスと言えば路上で生活する家の無い人のイメージだが、ここでは車の中で生活している人もホームレスとして話されている。
アメリカ社会の車で生活するホームレスの人々は、快適な生活を送っているわけではない。
エアコンが壊れたり、夏は小さな冷蔵庫が壊れたり、天気によっては社内では生活出来なくなるくらい暑くなるらしい。
彼女はそんなホームレス生活をしていて、ホームレスは他の人とは違う心境にあると気づいた。
それは多くのホームレスは希望を持っていないということである。
希望がないから働かないし、自殺も考えたりする。
希望があるなしで本当のホームレスかどうかの境目だということだ。
この希望があるなしという点は日本社会にとても当てはまると思った。
日本では若者が希望を持てないと言ったり、将来に対して悲観的だという話は聞いたことがあるだろう。
日本で自殺率が高いというのと希望を持てない人々というのは関係していると考えるのは難しくないと思う。
自殺が希望を持てない環境により、人々が精神的に追い込まれた結果だとすれば、それは他殺とも考えられる。
本人の自己責任で選んだ結果ではない。
考えてもらいたい、自我の確立のない子供が自殺するだろうか?多くの子供たちは希望に溢れていると思う。
ベッキーは言う、
ホームレスに声をかけて希望を与えてください。
もしその人に希望があれば、人の精神はどんなことでも乗り越えられる。
アメリカでの僕が見た本当のホームレスは、死んだように路上で倒れ、わざわざトイレにも行かない。※行っていないというのは見ればわかる。
希望がないのだろう。
日本ではホームレスでなくとも希望を持っていない人が多い。それどころか、死を選択することで希望を見出しているようにも見える。これはちょっと間違えれば自爆テロみたいなものだ。自爆はしなくとも、死に対して希望を持っている。これはとても恐ろしい。
自殺、事故死による保険金の受け取り、裁判による死にたいする損害賠償の判決。世の中、人の死に経済を持ち込んでしまっていることは仕方が無いことだと思うが、とても冷たいものを感じる。
発展途上国の人たちは戦後復活した日本を自分の国の希望にしている人もいるし、日本と母国の賃金格差から日本で働いてお金を稼ぎたいと希望を強く持っている人もいる。
アメリカではアメリカンドリームがあり、中国ではチャイニーズドリームがある。
日本でもジャパニーズドリームを目指せる社会になってもらいたい。