【感想】グレート・ハック:SNS史上最悪のスキャンダル

3.5

ネットフリックスのドキュメントリー番組の感想

タイトルはグレート・ハック:SNS史上最悪のスキャンダル。

最初にこのタイトルを見て思ったことがコンピューター関連の会社がウェブカメラで除いているのかと思ったが違った。2016年のアメリカ大統領選挙でドナルド・トランプが当選したことに裏に民主主義を脅かすことがされて当選したことを映画では見せている。

映画の最初にデイビッド・キャロル教授が生徒に「会話が盗聴されているとしか思えない広告を見たことある人?」

と聞いてクラス全員が手を上げた。もし僕がクラスにいても手を上げていただろう。デイビッド・キャロル教授はみんなの行動が正確に予測されているから不気味なほど正確な広告は盗聴しているとしか思えないし、それはターゲットを明確に取り押さえることに成功している証拠、だという。

教授のナレーションでテクノロジーの僕達の生活の役割について説明していく。
インターネットの無料接続の恩恵に魅せられ利用条件を読もうとする人もいない、クレジットカードやウェブ検索、位置情報、「いいね」もすべて収集されてテクノロジー会社が集めるIDに紐づけられる。

トランプが当選するのに裏でサポートしていたのがケンブリッジアナリティカ、略してCA社だった。CA社はトランプが当選するためにアメリカ国民のデータ使いどう選挙活動すればいいか、どう広告を打つべきかを分析した会社だ。
デイビッド教授はデータの権利は人権だと考えCA社が集めたデータを知りたいと思ったのだ。

CA社の役員ニックスは米国の有権者一人当たり5000点のデータをCA社は持っていると説明。有権者データを提供し米国民の性格を予測し行動から、その性格の分析から行動を割り出し投票に影響させる。標的を絞った動画コンテンツを配信することで選挙で差をつけられる。

そしてガーディアン記者であるキャロル・キャドワラダーがCA社について調査をしていた。さらにCA社を告発した二人によってどんどんCA社のやったことトランプの当選が偽りの当選だったんじゃなかということを見ている僕は感じてくる。

トランプの指揮者スティーブ・バノン「社会を根本的に変えたいならまず壊せ、壊して初めてビジョン通りに新社会を作り直せる」という。

戦争をしかけているかのような過激な発言からはアメリカ社会の裕福層たちは本人のことしか考えていないやりたい放題な考えを持っているように思えてくる。日本でも社会を変えるために既得権益の破壊を進めていこうとした動きがあった。その結果今の日本があると考えると破壊して新しい社会を作るというのはおかしいんじゃないかと思えてくる。それをアメリカのトランプは行う考えを持っている。

映画でも言っているようにトランプたちがしたことは道徳に反することで人を操作して民主主義の自由に反するものだった。僕は民主主義の崩壊と考えていなくとも中国のように国民をコントロールしようとしたことには変わりないと思うし、アメリカは独裁国家のようなことをしてしまった事実があったんだと思った。フェイスブックなどに広告をうって印象操作をするプロパガンダとして使われたということだ。

インターネットはアメリカで生まれフェイスブックもアメリカで生まれ、誰しもが意見や情報をシェアできるようになることがアメリカが考えていたユートピアだったのに人々はコントロールされ、中には鬱になるものも出たり過激な思想にのめりこませたりする。テクノロジーの進化は早すぎてみんなの理解が追いつかない。個人情報にかかわるデータを知らない間に勝手に使われ印象操作されるようになると人としての尊厳に関わってくる。こんな道徳無視したことを平気で行ったCA社は潰れてもまた同じような企業は生まれてくるだろう。

印象操作されないためには過去個人が勉強しないといけないんじゃないかと思う。なぜならCA社が広告のターゲットにしていたのは投票する意見が固まっていなくて態度を決めかねている人だった。そういう人だからこそ考えを操作されたのだ。

広告の多くはフェイクニュースも含み国民はどんどん印象操作されていく。どんなに情報弱者でなくともフェイクニュースやプロパガンダを毎日浴びる生活をしていれば無意識にでも信じなくとも影響があるだろう。

ユーチューブ見ても子供への影響なんてないと考えている人はいるかもしれないが、それは甘い考えないんじゃないかと思えてくる。広告が見た人が購入してくれなくとも印象操作ができれば将来の顧客になりえると思うと、どんどんコントロールされているんじゃないかと思う。企業広告だけでなく選挙の広告で印象操作をされたクリエーターが作った動画が選挙でもさらに影響を与えたり広告以外からも影響を受けることはたくさんある。

情報を勝手に使うことを人間の尊厳に関わると考え出してもそんなこと気にしない人や企業は漫画村やコピー大国の中国を見ればわかるだろう。人の理解を超えたテクノロジーによって法律、セキュリティを抜けて情報を提供されていく。それは人の理解を超えたところで実は独裁国家のようなコントロール、監視される社会が来ているじゃないかとも思えてくる。

僕達の情報がどれだけ価値のあるものか理解しなおさないといけないし、僕達は勉強をしていかなければならない。そのためには人生もっと忙しくない社会になってほしいって思っている。アメリカは日本を除く他国より長時間働いている人も多くて長期休暇も2週間しかないし働きすぎて幅広く勉強できる時間や余裕が無い人が多いんじゃないかなって思う。それだけじゃなくて、CA社を告発した元CA社のブリタニー・カイザーが「アメリカの政治の問題は社会が分断されていてお互いを理解できない点があって協力できない。」というのがある。分断は政治だけではないと僕は思っている。アメリカには仕事の仕方、学校内、友達同士の付き合いなどいろいろなところで分断があると思う。分断を表わしていると思う映画の一つにブラインドスポッティングというものがある。

【感想・ネタバレ・考察】ブラインドスポッティング 今のアメリカの問題を見せ、色々考えさせられた作品

SNSで情報を共有してまとまろうとしていたはずなのに悪い意見が表にでてきて悪い感情、怒りなどが加速して分断も加速してるんじゃないかと思う。差別やらなんやらと意見を言う人が多いアメリカだからこそ分断は加速しやすいと思う。まとまっていないから裕福な人も貧困もまだ距離が近くたぶん親しめた80年代にノスタルジーを持っている人がアメリカにも日本にも多いんだと思う。

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