ネタバレ・簡単解説
舞台は1991年6月、ケープコッドという夏場のビーチスポットで起こるドラッグ絡みのラブストーリー。
映画の最初で「ほとんど真実に沿った話」と出て映画のナレーションは正体不明の13歳の男の子でこの13歳の男の子が真実と主張したストーリーに沿っているという設定らしいが、公式のホームページにもあるように「マサチューセッツ州出身の監督は地元の大学に在学中に出会った二人の若者にインスパイアされて23歳のときに書いた作品」らしいのですべてが真実ではないらしい。つまり創作ということだ。
この当事のアメリカについてわかる人だと恐らく懐かしさがあり楽しめると思うが、思いでもない僕でも一応、アメリカの当事の夏の雰囲気を知れて楽しめた。でもアメリカの話だからドラッグの話をされてもピンとこない人は多いのではと思う。
1991年はアメリカは湾岸戦争を開始し、リードボーカルのフレディ・マーキュリーが死亡。映画では語られていないがソビエト連邦が崩壊、アメリカでは景気拡大が続くこととなる。8月にはハリケーンボブという史上最大の台風が来で映画で重要な位置づけとなっている。当時の人からするといろんなことが重なり一番アメリカの中でも楽しい時期だったんじゃないかと思ったりもする。
オシャレと言えば白い服、白い車、日本のバブル期のような格好が流行り、学生の中でもドラッグが当たり前のように広がっていた時代らしい。
主人公ダニエルは全くさえない学生だけどパーティーざんまいのハンターというやつに出会うことでドラッグディーラーになっていく。なんで日の丸のような絵柄のハチマキなのかわからないけど、それだけ日本の存在も強かったということだと思う。
パーティーでも全くさえないダニエル
出典:IMDb
出会ったハンターがけっこう悪いやつだけど、ハンターが持っていたドラッグを警察から隠したことから仲良くなっていき、ダニエルもドラッグを教えられドラッグつながりで仲良くなりドラッグディーラーとして成功させる。アメリカにはドラッグカルチャーが今でもあるが、この当時のドラッグの使用率はかなり多かったんだと思う。映画内でも警察は男は犯罪者なんていうぐらいだからもうアメリカ社会はドラッグで頭がいっぱいだったんじゃないかなと思ったりもする。
麻薬組織と話し合い↓
出典:IMDb
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ダニエルは好きになった女性マッケイラがいてそれがハンターの妹だと知る。そして付き合わないように言われるが隠れて付き合うことで問題が起きてくる。マッケイラの友達もビッチで最悪。こんなビッチがアメリカの90年代に威張っていたのかと思うと世の中、ドラッグ、お金で狂ってたのかなって思う 笑
ハンターの服はボロボロだけどこれオシャレなのか? 笑
マッケイラのことが好きナンパしている男がいてもその中に突然入っていきマッケイラにキスをするんだけど他の男に殴られる。
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そしてダニエルがトイレに行こうと入った店にたまたまビッチ三人組みがいてキスしたことについてボロくそに言われガムを吐き捨てられてなんであんたここに立ってんの?って言われてしぶしぶトイレに行くが、マッケイラが突然男子便所に入ってきてキスをする。このキスしたときって用を足そうとしているときだから股間からいちもつが出ているはずだから、出ている状態でキスをしていたことになる。どんな状況だ 笑
あとキスしているときに片足がトイレに入っちゃうのが汚すぎる 笑
激しいキスだ!
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ここからイチャイチャシーンがしばらく続き、ドラッグディーラーのパートナーのハンターもナンパした女の子と遊園地でイチャイチャする。ここから事件が起こっていくと思うと切ない。こんな切ない青春って悪くない。
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そしてダニエルはハンターにもマッケイラと付き合っていることを隠してマッケイラにもハンターとは関わりがないこといい嘘で固めていく。
そのあとダニエルはマリファナ以外にコカインも売ろうと考える。しかしこの後でマッケイラにハンターとの関係がばれてしまう。さらにコカインを買うために会った人にもコカインを売ってもらえずダニエルが麻薬組織に黙ってコカインを買おうとしたことも売人に知られておりお金だけ取られる。そして売人はもし「僕が君ならすぐに遠くに逃げる」とアドバイスされる。
ダニエルはすぐにハンターのところに行きあぶない状況になったことを伝えるがハンターは銃をダニエルに向け話を聞かない。妹に近づかないように忠告していたのにダニエルは嘘をついていた。それにキレているハンター。
ダニエルはどこかに行くが、ハンターだけが倉庫に残り、麻薬組織の人にダニエルのことを尋ねられるが言わないためハンターが殺される。ダニエルのために口割らなかったのか、それとも口を割っても結局どこに行ったかわからないから言ってもしょうがないと思ったのかわからないけど無抵抗のまま殺されてしまうのはかわいそうだった。
ダニエルは町を離れ二度とあらわれなかった、そしてマッケイラはバスで町を離れていった。
雨の中にたたずむマッケイラのことを部屋の中から見ていたナレーションの男の子だと思う子が二人のことを語りながら最後にマッケイラのことについて語る。
「彼女は今何をどこでにいるのか、そしてどんなことをしているのか疑問に思う。たぶん、いつも疑問だろうけど。」
感想
ダニエルは若い学生のためドラッグの世界のルール、やってはいけないことがわからなかったのかもしれない若さゆえの事件だったんだと思う。ドラッグ絡みの内容はアメリカっぽいと感じて全く身近に感じられないが、実際にアメリカの大学ではマリファナをやっている学生はおり、またマリファナが大学生の登竜門になっているといった話もきいたことがある。僕はしたことないけどしたことがあるクラスメイトはやっぱりいる。それがアメリカの現状なのだ。アカリフォルニアのホームレスの多くはドラッグ絡みだというしアメリカはドラッグに溺れすぎていると感じる。1991年は今よりずっと自由にドラッグを使う人が多かったのだろう、それだけ男は犯罪者だと映画でも言うように荒れていたのだと思えてくる。
アメリカの青春映画にはなかなか共感できないんだけど、この恋愛状況は今とは大きくことなりそこが羨ましく思う。今ほどインターネットに支配されず今ほど携帯電話が普及しておらず人とのつながりが良い意味で離れていて、今ほどSNSを気にすることもなくのびのびと生きられたんじゃないかと思う。それが恋愛感に出ているように見える。連絡取るのは簡単じゃないからダニエルはマッケイラにキスをしに戻る。そのときしか会えないキスできないから、人とつながりが薄くなることは人を行動させてしまうんだと思った。
また最近の80年代ブームといいこの映画の90年代初頭といい昔を懐かしく思う人が多いんだと思うんだけど、現代ってどこか疲れている人が多いのかもしれないって思った。昔はいいよねー、昔はもっと自由になれた、もっと楽しいことがあった。今はまぁ希望は薄いし給料はあがらないしSNSでがんじがらめでSNSでの友達の付き合いとかストレスになることはたくさんあるから昔を知っていいる人はいいって思うのかも。それって幸せだったってことなのかもしれないと思うと今ってどんだけ不幸なんだろうって思う。物は溢れているのに貧困はアメリカでも日本でも拡大している。今のアメリカで90年代ぐらいのレトロブームもそういった理由はあるのかもしれない。
ホット・サマー・ナイツは忘れられない夏になるっていうだけあってこんな出来事あったら忘れられない。でも僕はこんなあぶなっかしい暑い夏より涼しいほのぼのした恋愛の夏が好きだけど80~90年代の恋愛だったら楽しそうには見える。切なく甘酸っぱい!
ティモシー・シャラメは別の映画「君の名前で僕を呼んで」でも活躍している
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マイア・ミッチェルがかわいい
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