無実の終身刑で脱獄不可能の南米ギアナ刑務所に送られ脱獄する話。僕は原作を見たこと無いけどこのリメイクはおもしろかった。ただ、股間が途中一瞬だけど出ているシーンがあったけどモザイクなしで大丈夫なの?って思った。あとコロンビアの数秒のシーンで女性の胸も出てたし。まぁ全くエロくはないんだけど。脱獄映画はショーシャンクの空と比べてしまうけどショーシャンクにはそんなシーンなかったから脱獄映画だけどもっとなまなましいのかもしれないと思った。汚いシーンもショーシャンクより多いし。でも面白かったよ。
ギアナ刑務所に移動する船の中で一緒の部屋にいたお金持ちのドガに脱出するからお金をサポートしてほしいことを伝える。夜一緒にいた囚人が殺され腸からお金を取り出されるのをドガが見てビビッてしまう。
そして夜、ドガが殺されそうになるところをパピヨンが助けるが、相手をボコボコにして大きな騒ぎになりパピヨンだけ別のところにつれていかれる。(船の中から過酷過ぎる・・・・)
ギアナ刑務所につくとギロチンが置いてある横に刑務所長が現れ演説が始まる
「一度、脱獄をしようとしたものは2年間の独房、二回目は5年間。もし人を殺したらそいつは消される。それだけだ。」(こんなこと本当にあったと思うとめちゃくちゃ怖い。)
昼間は肉体労働、夜はタコ部屋で寝るという生活になる。ドガがトイレに行こうとするが何処にトイレがあるかわからない。パピヨン「トイレはそこだよ」というとタコ部屋の角にトイレと思えないトイレが・・・。(僕はこんなところに住んだら死んでしまうぅぅ。)
たまたま堀の外から美女の集団とやってきた男に船を出してほしいとお願いする。(美女といってもよーくみると美女だけじゃなさそうだけど・・・)
ドガはお金を持っているから他の囚人にも狙われる。
シャワーを浴びているときにドガのボディガードをしているパピヨンを殺そうと数人の囚人が集まる。パピヨンとドガは丸裸で戦いに巻き込まれる。(このシーンの最初に一瞬だけ他の囚人の裸のシーンがあって歩いているから股間も少しぼやけているけどわかるぐらい見えた。)
そして
翌日、ギロチンにかけられる人が登場する。この人はパピヨンに脱獄をチームを組んでしようと話を持ちかけたやつだった。他の囚人がひざをついて座っているところをパピヨンは立ってしまい殴られてしまう。(ちなみにこの人がギロチンにされた後、血が飛び散るかと思ったが飛び散ってはいない。スパッと斬られて終わる。でもすぐ後で斬られた顔のアップが出てくるよ。偽者だと思っても気持ち悪い。。。個人的にはギロチンって斬ったあと血圧があるから血が噴出すると思うんだけど、そこは映画。これはスプラッター映画ではない。)
死体の後始末をすることになったパピヨンとドガ。ドガは死体を運んでいるときに自分の置かれている状況と死体を見て放心状態になり運ばなくなる。ムチに打たれ運べ!て言われても運ばないドガを見て感情を抑えられなくなったパピヨンが地面にあった石を掴み相手の頭を殴って気を失いさせる。ここからパピヨンの人生がまた変わっていく。
逃げ捕まって独房入りになり、やせ細り頭がおかしくなっていく。
パピヨンへの食事は他の囚人が配給していたのだけど誰かがココナッツを特別にあげていた。それを知られてしまいパピヨンは誰が配給していたかを追及されるが答えようとしない。その結果さらに食事を減らされる。死にそうになっているパピヨンにスープを刑務所長がスープをもって誰がやったのかを再度聞くが、パピヨンが黙ってスープを刑務所長の口に運ぶ。
独房に2年入れられ床に倒れて死んだようになっているパピヨンは連れ出され診療施設?のようなところに連れて行かれる。周りの囚人は頭のおかしい人や傷だらけの人だ。2年間の間、ドガに変化が起きていた。ドガはただの囚人でなく労働以外の仕事を任され刑務所長に信頼される立場になっていたのだ。ドガはパピヨンに会いに行き話しかける。しゃべることもないと思われていたパピヨンが突然しゃべりだす!頭がおかしくなった人を演じていたのだ。
ドガは刑務所で映画鑑賞会が行われるからそのときが脱出できるタイミングだと計画を話す。
パピヨンは脱出する仲間を増やし全員で4人で計画を打ち合わせるために刑務所ないで集合する。そのときにお金と鎮静剤をパピヨンとドガが交換する。鎮静剤は粉上にしてお酒にいれて眠らせるためだ。
映画鑑賞会の当日、計画を実行するが、突然の雨で外の人が入ってきそうになる。危うく見つかるところにドガがやってきて鍵を手にいれみんなで脱出をする。脱出したジャングル内で待ち伏せていたのは船の持ち主の集団。お金を出すか殺されるかの選択でお金を渡し船を手に入れてみんなで脱出する。
船は重さに耐えられず沈みそうになっているときに死にかけているドガを仲間割れでドガが殺されそうになるところをパピヨンが助けるがパピヨンが殺されそうになる。そこにドガがナイフで八つ裂きにする。
嵐が起こり気づいたら見知らぬ部屋にいた。着いた場所はコロンビアだった。
楽園のようなコロンビアだったが、クリスチャンが現れ「あなたたちがどこから来たのかは知っています」と意味深なことをいう。
しばらく生活していてコロンビアで見慣れない車が現れパピヨンたちを探していることをパピヨンが感づく。刑務所に戻されると思ったパピヨンは急いでドガ連れて脱出しようとするが捕まってしまう。今度は二人とも別の孤島に送られる。そこはもう労働というよりただ生きているだけのようなところだ。耐えられない人は首吊り自殺をしたり、恐ろしい刑務所にいた人よりおかしな人たちがいる場所。しかし、パピヨンとドガは木の実で作った小さなイカダで脱出をしようとしてドガは脱出する日に「やっぱりここにいる」といいパピヨンだけが脱出するのだ!
最後にパピヨン本人と当事の刑務所の写真が流れる。
感想
フランスを忘れろ!という警備員の言葉は非常に残酷に聞えた。終身刑のものに権利がないかというとあると思うし、人間扱いしない刑務所はとても残酷すぎた。これでは人体実験施設場のようなものだ。刑務所長は「脱獄するならしていいよ、でも撃つからね!」って。もう人間って怖いと思った。
刑務所内ではおそらくたくさんの人が人間の精神崩壊を起こしただろうと思える環境は悲惨すぎる。まるで太宰治の人間失格を無理やり体験させるかのような堕ちていく人々。ブラック企業が鬱病、自殺に追い込むような手口にも見えてくる精神崩壊の構造がこの映画にはあると思った。そういう風にも見えるのも日本が精神的に解放されていない国だからだと僕は思う。日本では精神病棟の問題は日本では長く続いており、人を人として扱わない施設が多く少し前にはニュージーランド人が日本の精神病棟でなくなった。心の問題は世界の中ではトップクラスの問題を抱えていると思える日本。パピヨンの映画がものすごく心に突き刺さる。どんなつらい環境でも希望を持って生きようとしたパピヨンとドガ。二人に友情があったからこその数々のトラブル。しかし友情があったかこそ精神崩壊しなかったとも言える。ショーシャンクの空にを見たときも希望を持って脱獄しようとした姿に心を打たれたけど、パピヨンはショーシャンクをさらに悲惨にしたように見えて、生きることへの執着と喜びはパピヨンのほうが強く感じた。なぜパピヨンが心に突き刺さったのか、その理由は2つある。
1:過酷過ぎる環境の中の友情というのはかなり強く。周りは敵だらけ同じ囚人に殺されるかもしれない。そんな中、パピヨンとドガは強い友情を持っていた。そこに引き込まれたのだ。普通に生活しているだけではこのような深い友情というのは生まれないと思う、なぜならこの深い友情には度肝を抜く過酷な環境があっての友情だからだ。僕達に友情とは何かを見せ付けかのごとく助け合う二人からは僕達の社会には強い友情というの薄れているのではないかと思わされるのだ。SNSなどで薄い友達関係は広がるけど深い友情はできづらいのが現代ではないだろうか?彼らが生き抜けたのも友情があったからと思うと、日本の自殺や鬱病の多さには心を寄り添える仲間が欠けているのではないかと思うのだ。仲間もうわべばかりでくだらいないマウントを取り合い、自慢と人の悪口が多かったりいったい友情とは何だろう?と思わされる。
2:希望を常に持ち続けたことがとても強く、今の多くのヒーロー映画にはない精神的な側面が輝いている映画だった。希望を失うだろうと思われる人体実験のような刑務所で希望を持つことはものすごい気持ちが強くないとできないと思う。しかもパピヨンは何度もドガのために命をはるのだから相当な気持ちの強さがある。この2時間があっというまだったのも想像を超えた過酷さがあったからだと思う。想像できないことが続きどうなっちゃんだろうって思わされることが何度もあった。
1900年中盤あたりまで世界中で人間の精神的な実験や精神の軽視がされてたと僕は思うんだけど、例えばパピヨンの舞台となる時代は1931年のパリ。アメリカの人体実験も行われていたと言われるアルカトラズ刑務所は1963年まで使われていて、wikipediaによるとアメリカと日本の精神医療に恐ろしいロボトミー手術が1970年以前に行われていたというから、精神的なことへの配慮や知識とは世界中で遅れていたんだと思う。ちなみにロボトミー手術とは簡単にいうと頭のなかに棒をつっくみ脳みそをぐちゃぐちゃにして精神を落ち着かせるというものだ。死亡率25%、生き残って廃人になる確立99%の手術。日本の精神医療が世界からも遅れているというのを聞くと日本は1970年以前の恐ろしい価値観がまだ平然と残っているのではないかと思えてくる。その結果がブラック企業や精神病棟での死亡なのではないかと。
そんな日本でもバブルの頃は希望があったから何とかなっただろう。パピヨンが自由に希望を持つように、お金による生活向上の希望があった時代が日本にはあったと思う。しかし現代の日本は希望が薄れているのにもかかわらず昔の環境は残り、さらに厳しい環境になりつつある。給料の上昇は低く、相対的貧困は増加、自殺率の大幅な改善もなく、お年寄りが増加しお年寄りの事故も増える。移民労働者を増やすより国内の失業率を減少させることのほうが大切だと思うんだけど、それに消費税も増加するしいったいパピヨンのような希望はどこにあるんだろう、と思う。だからこそパピヨンやショーシャンクの空にがグサっとくるしパピヨンの友情と希望が羨ましいのだ。
とにかく、演技も非常にうまく2時間があっという間で映画のラストは泣ける。ネタバレを見てもこの映画の良さは伝わらないので映画を見て感じることが大切だと思う。
泣くためにハンカチ用意しといたほうがいい 笑
パピヨンの興行収益は全世界で4.5億円を超えているが製作コストが7億円はかかっているといわれているのでそれが正しければ赤字っぽい。やはりヒーロー映画やホラーの人気が鉄板だから今の需要にはあっていないのかもしれない。いつも思うけどお金を制作費にかけすぎなんじゃないかなーって思う。
出典:https://bestmoviecast.com/papillon-2018-cast-release-date-story-budget-box-office/
プロデューサーは18人と多いし、メイクアップアーティストは30人を超えている。大変だねー。リメイクだからコスト抑えられると思いきや意外にそうでもない。
映画の内容意外に俳優と女優もいい!
パピヨン役のチャーリー・ハナム
役のために15キロも減量している!筋肉がすごいだけじゃなくて独房での生活でやせ細った体はショックだし、皮と筋肉だけになったような見た目からは筋肉だけの標本のようにも見えてきて、男の僕もただ「すごい・・・」って思った。この減量は食べ物と飲み物を我慢して我慢してイライラに耐えないといけないのでかなりきついと思う。大食いの僕には難しい減量だと思った 笑
精神が安定してないとこの減量で演じるのはきついだろう。
ちょっと古い情報だけどいくつかの筋トレのルーティーンは75回ディプス、75回プルアップ、150回腕立て、150スクワット、20分腹筋を鍛えてそのあとに背筋を鍛える。
別の映画での話だけど毎日1000回は腕立て、100回プルアップ、100~300回のディプス、1000回の重りを持たないスクワット、そのあとに体幹を鍛えて、腹筋のトレーニング。
チャーリーのトレーニング風景
これらを見ていて思ったのが一般のサラリーマンではできない量のメニューをこなしているように見えてくる。2~3時間は普通にしているだろうし、4時間とかもトレーニングしているかもしれない。それだけやらないあの体にはならないと思うと、やっぱりあの体は努力の塊だったんだと思った。
U2ボノの娘のイヴ・ヒューソンがかわいい
アイルランドの女優で1991年7月7日生まれ。
ニューヨークフィルムアカデミーで演技を学んでいて、さらにこの学校で講演もしている。
親の七光りだとしても努力はしているというのがわかりさらに回りからも評価されている。
出典:https://www.nyfa.edu/film-school-blog/former-summer-camp-student-returns-to-nyfa-to-screen-the-knick/
映画の中ではネネットというパピヨンの彼女役というセクシーなポジションだ。
映画の中でちょっと変だなーや、製作上のミスと思ったところ
映画の最初にパピヨンとその彼女が人の群れの中に言って大道芸を見るシーンがあるけど、この赤い傘を持って顔を白塗りにしている人はドガだ。ただ映画ではドガかどうかは言っていない。でも独房の中のパピヨンが幻想を見るシーンでこの大道芸人のドアップが出てきて、顔はドガの顔をしている。
次は脱出して海でのシーンだけど波の大きさが最初と次のカットで大きく違っている。
そして次はパピヨンの目の下にあった傷が夜になるとなくなっている。気のせいか髭も若干伸びているようの見える。でも翌日は目の下に傷がまたある。
夜
翌朝