【漫画感想】僕の小規模の失敗 ダメ人間について知れて共感できる部分もあって面白かった

作者の体験を元に描かれていて、とにかくダメダメな人間。
そのダメさに共感できるところとダメすぎる人の考え方を知れて面白かった。そして考えさせられるセリフもあり呼んだ後に自分の問題、社会問題なども考えることができ楽しかった。

面白かったのが高校生のときはいろいろ考えたり悩んだりしやすいとは思うものの気にしすぎなんじゃないかと思うことがあった。
恋愛できなくて彼女を作りたくて考えすぎて頭が痛くなったり、車にぶつけられたのに本人は恥ずかしいって思っちゃうとか気にしすぎなんだなーって思った。まるで全員くたばれ大学生みたいな漫画に似ている。
クズっぷりは学校に入ったのに学校をやめようと考え出したり、どのスタート地点にも立てないとものすごく悲観的な考えの持ち主だ。

だけども本人は意外と強い。色々挑戦して自分を変えようと努力するのはすごいと思う。人は成長速度がそれぞれ違うのでゆっくりでも成長しているのが見えてくる。特に最初は推薦をゆずってくれて同級生に感謝もせず「もう会わないだろ・・」なんて考えもせずに言ってしまうのに本の途中から彼女欲しさに今なんて答えようか頭の中で選択肢を用意して答えるようになっている。さすがストーリーを考えるだけのことはある。僕は小説や物語を書く人は選択肢を頭でいろいろ考えている人が多いと思う。彼女を作りたいという思いから相手の気持ちを頭で考えるようになったんだと思った。


それにそもそも描きたいことがないといいながらもヒマがあれば手帳に延々と漫画を描くのはすごい忍耐だ。本人はダメ人間といういうほどダメ人間ではないと感じた。
アメリカでの例ではダメ人間は本当にダメ人間で続けて何かできるわけでもないし頭の中でいろいろ考えてさえもいないと思う。そもそも本当にダメ人間なら周りに悪い人がいて努力することに対して足を引っ張ってきたりケンカだって頻繁にありそうな環境になると思うがそういう悪さではない。

さらにどんなにダメ人間でも言うことはまともなことを言っていると思うのも良かった。
「デモテープも送らずにバンドも組まずに何もせずに26からボーカルスクールいってあまくみんな~~~!!バカなんじゃないんですかー!!」

たしかに甘いのかもしれない。これを見て思ったのは作者はそれなりに強いと思った。ちょっとづつだけど前に進められる人もいればそうじゃない人もいる。家庭環境が違い生きている環境も違うのだから成長速度が違う。作者はそういう体験をたくさんしてきているのに本人より駄目な人にお酒を飲んでたとはいえ文句を言ってしまう。コンプレックスがたくさんあったんだと思う。この点はわかるんだけど僕はあまり当てはまらなかったからそういう考えもあるんだと思ってみていた。日本そういう環境がある日本人には劣等感が強い人が多いというのはわかるが、僕も日本人で日本で育ったけどここまで劣等感はなかったと思う。他の人が彼女がいても気にしないし、友達がいなくてもノートを見せ合う人がいなくても全く気にしないんだけどなんでそんなに気になるなら友達作ればいいのに作らないのは恥ずかしいからかプライドからなのか。
世の中には同じ日本人でもいろんな考えの人がいるとわかって面白い。この手の話であるあるなのが外に出ると人の目が気になりすぎる人。見られているような気がするというけど見られて何がいけないのか?見られることに劣等感を何故感じるのか、見られることが当たり前の人生じゃないんだと思う。このタイプの人にはわからない人がアメリカにはいろいろいてその一つが裸を見られても恥ずかしくないしなんとも思わないという人達。彼ら彼女らは見られることが当たり前の生き方をしてきているので見られないことが逆に気になることなんだと思う。
僕も見られるタイプではないけど外に出たら人なんだから見られるのは当たり前だと思うし、見られたら挨拶すればいいだけじゃないかなーって思う。アメリカだと外でて目があって挨拶できないと変な人に思われるかも。話すときはガッツリ見られるしこっちもガッツリ見ないと変な人に思われるし、歩いているだけで声かけられることはアメリカでは誰しもがあると思う。だから変な目で見られているとか気にしていられない。

「世間がみんな強いのか僕が弱すぎるのか」というのは共感した部分だ。僕はみんなが我慢しているから強く見えるし、弱い人には冷たい部分があると思っている。僕も満員電車なんて嫌いだしあんなこと毎日やっていられないと思っている。世間が強いというより世間が変なだけだと思う。そもそも生き方が多様化しているのにいろんな人がいまだに人によっては生きづらいと感じさせてくる社会があるのはおかしんじゃないかとも思う。作者の顔が辛そうにしか見えない。

同窓会では話しかけてこないからとやっぱりダメだと考えるあたりも話しかけられるのを期待しているのがわかる。行動力はあるのに人が関わることには受身なため内気さを感じさせてくる。恥ずかしいと思うのをやめればいいのにと思ってしまう。僕はこの本を見て道徳や人としての恥ずかしさのことではなく自分本位の恥ずかしさについては恥ずかしいなんて思いたくもないと思った。好きなら好きといえばいいし、相手がうざいぐらい言えばいい。

ホームレスに憧れる心境がわからなかった。なんで何も守らなければいけないものがなさそうで羨ましいと思ったのだろうか。最終的にホームレスになりたくないと考えるがそれはホームレスのことを知らないという無知が幻想を抱かせて勝手に憧れていたということだった。無知って怖い。

ダメ人間というか初めて出会った女の子が人生で最初で最後と思ってしまうのは何故なのか?と思ってしまった。恋は盲目というから周りが見えなくなった結果だったのか。結婚した相手は引っ張ってくれる相手だから良い組み合わせなんだと思うけどヤンキーの女の子を好きになってしまうのはなんでなんだろうって思ったりもした。工業高校に行ったからヤンキーが多くてヤンキーに耐性があったとかかなー。今の世の中結婚したくても出来ない人が多いだろうし結婚したくてもお金がなくて結婚できないと思う人が多いと思うのにかからわず本人お金がないのに結婚してしまっている。世の中でお金がなくて結婚できないなんていうのは嘘なんじゃないかと思えてくる。ダメだダメだと考えながらも世間でできない結婚ができているんだから意外とダメ人間じゃないんだと思った。でも人が不幸になることを心で思っていたりするからクズな要素があるんだと思う。

ただ本人女の子に振り回されすぎてかわいそうだったけどそこは素直な人なんだと思った。自分が好きという感情を疑うことなく一人の女性にストーカーと言われるぐらいまで恋できるなんてすごいと思う。見た目が綺麗で魅力的でっていう話じゃなくて初めてあった人が最初で最後と思って好きになれるなんてとても一途な人だなと思った。そういう人って男女ともに幼いとき意外は珍しいんじゃないかなって思う。幼い時に出会う異性は世界が狭いから特別だったりすると思うし一人の異性としか合っていないのにその子しかいないと思っちゃうと思う。

どこか幼さがあるからか愛に欠けているからか寂しい気持ちがあふれ出す。

愛が欠けていたのか愛のない家庭だったのか、寂しいから友情を欲しがり彼女を欲しがりいろんな理屈を並べて寂しさに打ち勝とうとしていたのだと思うがこのあたりは一般的でなく屈折した感情なんだと思う。愛に欠けて育つ人はその欠けた年齢の時期にできた心の傷が残り感情を引きずる可能性があると思う。作者から僕が共感できたことの一つに愛の欠如だった。僕は少なからず僕の愛の欠如は克服し成長して幼さを脱却できている部分はあるものの昔は作者と同じような感情を女の子に持っていたときがあった。初めてあった女性を好きになったて執着してしまったことがあったということだ。でも今だからわからるがそれは幼すぎたのだ。幼かったから相手の気持ちもわからないし自己中心的になりやすかったのだと思う。それでもあまり卑屈にならなかったのは生活で作者みたいに「ちくしょう!」って思うことがほとんどなかったからだと思う。嫌いなことはそこそこで好きなことして、受験勉強なんて興味なかったし好きなアニメ見てゲームして普通に好きな食べ物食べて、好きな範囲では競い合うことはあるけどそこそこ満足いく結果だったりするし、学校のブランドにも興味なかったし周りと比べることをあまりしなかったといったように卑屈になる要素が少なかったからだと思う。逆に「ちくしょう!」って思われたこともある、僕も幼かったと思うときはなんでそんなこと言われたり思われたりするのかわからなかったけどそれは友達にとっては僕はクズでそのクズと比べて100円コーヒーも買えない友達は悲しかったんだと思う。その友達には大学というのはバイトしながら借金しながら親に迷惑かけずに行くものだ!って怒られたことがある。僕は全く反対の考えだから仲が悪くなったけど。

作者は友情、異性からの愛情にとても欠けていたから友達ができなかったことを嘆いて人が恋愛しているのを悪く思ったのだと思う。僕の場合は友達と思っていた人が突然性格が悪くなって友達じゃなくなったり、彼女になるのかなって思う人が思わせぶりでならなかったりと、人の気持ちをもてあそぶようなところがあったから愛に欠けてしまう部分があったとは思う。でも海外の人と話したり海外に出ることで見えてきたことがあってそのおかげで初めてあったぐらいの人に固執しなくていいやって考えるようになってきたというのはある。僕にも作者が劣等感を持っていたのと似た感情が少なからずあって作者ほどではないにしても自分に自信をもてなかった部分があったわけだ。でも海外だと自信がない人は魅力はないし自信を持たないといけないし日本と海外の違いから日本人としての魅力や日本人と比べて色々な性格の人が多い海外だから自分の性格と比べることで自分の魅力が見えてきたりして劣等感が減ったというのはあると思う。また海外だと日本より褒めてくれる人とか異性として近寄ってくる人とかいるからそういうのから自分のもっていた欠けていた愛って一面でしかなかったんだと思うところもあった。見る世界が広がったということだ。

とにかく作者は幼い時からひきずっている愛の欠けた生活が寂しくさせているんだと思った。

学んだこと感心したことは諦めずに努力し続けること、夢を追い続けること、人の不幸を嬉しく感じる人にはなりたくない、心を広く持ちたいということだ。次は別の作品僕の小規模の生活を見てみたくなった。

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