アメリカの留学生が追放されるかの瀬戸際になっていた話

夏学期の宿題に追われて時事ネタを追ったりブログを更新したりできない今日のこの頃。
突然学校からメールが届いたのだ。
なにやら他の留学生が学校にメールやら電話で学校が対応に困るほどたくさん問い合わせがあり「どうかパニックにならないでください」というメールだった。
学校がパニックにならないでくださいとまで言うのは珍しい。おそらく想像以上の電話とメールがきたに違いない。

何のことだと思ったら今日、移民税関捜査局(ICE)がオンライン授業しかしない学校なら留学生はアメリカにとどまることを許可しないというものだ。

これには周りを一切気にせずせっせと宿題をしていた僕も驚いた。
「マジかよ、トランプ、ふざけるなよ」
そう思わされたのだ。
僕はトランプは嫌いじゃないのにこの対応はないよ。これは留学生はとんでもなく混乱するに違いないし夏学期の宿題も落ち着いて集中できないかもしれないぐらいインパクトがある。
このままじゃトランプ嫌いになっちゃうよ 笑

やりすぎじゃないか?と思うぐらい自国民以外は受け入れない考えを前面に出しているのはどうなのか?どれだけ精神的に学校と留学生を混乱させているか分かっていないんじゃないかと思う。現在パンデミックがあるからオンラインにしようという大学があるだけで健康面と社会にウイルスを広めないようにする対策なのにそんなのおかまいなしい「通学しろ」と言うのは頭がおかしくなったのか?と思ってしまう 笑
まぁトランプはコロナウイルスはたいしたことないと思っていると思うから通学するのが当たり前でパンデミックだからと特別扱いしないと思っているのかもしれない。
色々変わりすぎてアメリカはやばすぎる。
今回の決定は中国のやっていることとあまり変わらないと思うほど経済と中国排除のことしか考えていないか理不尽な話だ。

完全にオンラインにしようと計画していた大学はけっこうあると思うんだけど、この発表の後でも完全にオンラインになる学校はSEVPに7月15日までに申請しないといけない、オンラインと通学のハイブリットに計画に変更する場合は8月1日までにSEVPに申請らしい。これは7月15日までにはどうなるかはっきりわかるということだと僕は思っている。
完全にオンラインにすると学校が決めた場合は転校か帰国になるだろう。

7月15日なんて夏学期のド真ん中で宿題に集中しないといけないのに他の学校探したり他国の学校探したり賃貸探したりとめちゃくちゃ大変になるんじゃないかと思う。

現在一時的に帰国している人もいて完全オンラインになると入国できない。これは留学生と共存してきた学校としても一大事に違いない。そのため学校からのメールには「留学生のことを考え最善を尽くす」とあるのでハイブリットになることを期待したい。そうなってもらわないと被害は学校と留学生の両方の被害は大きい。
秋はオンラインのつもりで動いていたのは留学生だけでなく学校の先生、インストラクターや様々な関係者もそうである。それがいきなり「通学してください」と言って、はたしていきなりできるものなのだろか?

こんなパンデミックな時期でBLMでデモもしていて電車もパンデミックのせいで夜9時に運行しなくなるのに通学すると夜遅くまで残ることもありえるのにまとまな授業を受けることができるのだろうか?電車がなくなったらUberという方法もあるけどその分お金はかかる。

下手したら訴訟問題になりかねない話なんじゃないかと思う。なぜなら今年の春から学生生活を始めた留学生はいるはずですでに留学生同士でお金を出し合ってシェアルームしたり、一人で住み始めたりしている。シェルームなんて留学生はクレジットヒストリーがなくて信用が無い人が多くて賃貸契約を半年や一年している場合があって無理やり帰国させたら住んでいないのに家賃は払うということになる。夏学期も学校は留学生を獲得するために勧誘し続けたわけでそれが秋になったてオンライン授業になるんだったらアメリカに滞在させないというICEの考えを支持するならほとんどの留学生は「はぁ?」って思うだろう。
どこから手に入れたのか僕のスマホに弁護士から大学を訴訟してお金を取り戻そうという電話がかかってくるんだけど、そんな勧誘にのって訴訟しようとする人はいてもおかしくない。
3月にビザの停止を発表したときはF-1、M-1ビザの留学生は含めていなかったからこそ学校側も留学生を積極的に呼び込んだわけだ。それが「来月からは帰国しろ」というちゃぶだいをひっくり返した話はビジネスとしても詐欺、政治としても不誠実なことだと思う。

秋学期に完全にオンラインの学校がアメリカの大学の全体の8%らしく、おそらく留学生が多い学校だろう。留学生が多くコロナを警戒するからこそオンラインにしているんだと思う。そこを攻撃するというのは明らかに中国排除だとは思うけど、他の留学生はとばっちり。

留学生は保険を持っていない人もいてもし通学によってコロナにかかったらとんでもない金額がかかるし、保険の種類によるがコロナによる被害である突然の帰国のための飛行機代や転校になる引越し代などカバーできない場合、かなりのお金がかかるわけだ。転校なんてもう秋学期には間に合わないと思うので学校が特例で転校を受け付けるか対面式クラスを開講しない限りは留学生は帰国ということになる。留学生はオンラインで受講するんだったらアメリカに滞在するべきではないという理屈だけを押し付けるのは今の状況ではあまりにも理不尽だ。留学生だけでなく大学関係者だって困るだろう。状況が変われば建前なんて変わるし建前があっても状況に合わせて変ってきたのがアメリカが今まであるのに、それを留学生は完全なオンラインはできないという決まりではあるけど、単純に決まりだから「オンラインなら帰国しろ」というのは何か違うんじゃないかな?と思う。

そもそもトランプは今までのアメリカが状況によって対応を変えてきたのを否定して不法滞在は何が何でも悪、強制帰国とさせる考えでありその考えの結果生まれたのがICEなんだと思うが、状況を考えろよとは思うけどね。経済優先だと思うけど教育現場からの雇用を作っていくどころかコロナで教育現場をめちゃくちゃにする独裁政治だと思われても仕方なくなるよ。

今回の混乱と不安はホワイトハウスで起こっているんじゃないんだよ、教育現場で起きていて弱者でもある学生に起こっているんだ。弱者も多いはずの教育現場を直接攻撃するべきじゃないんだ。昔からの政権も教育をめちゃくちゃにしてきたと思うのに、トランプも学校と留学生を2回も混乱させしかも直接攻撃してきた。順序っていうのがあると思うのにおかしいだろ。

そんな疑問もありながらちょっと楽観的に何とかなるんじゃにかと思うのも、過去に学校に抗議した学生により抗議内容が通るということがあった。学校はいろんなサービスや設備をアップデートしていくが、その中で一部の学生には必要ないアップデートのために学費が上がるということで留学生が大量に抗議したことがあった。つまり「あの人には必要かもしれないけど僕や私には必要ないことなのになんでお金を払わないといけないのか?」ということである。その結果すぐには変わらなかったが今では学校の対応を変えたのだ。
今回のケースは緊急を要する留学生の抗議電話とメールなはずなので学校はハイブリットクラスに対応を変えるのではないかとちょっと楽観的に考えている。そうでないと何かとんでもないことになるんじゃないかとぶるぶるする 笑
例えばストライキ、暴動、訴訟など留学生起こってもおかしくないし、あまりにも理不尽な決定なので不法滞在が加速する可能性もある。

追記 7月14日 ついにトランプが考えを撤回

学校がオンラインでやるかどうかの決断期限の7月15日が近づいた14日に突然のトランプの方針の撤回があった。これにより留学生は予定通りオンラインでも帰国する必要がなくなった。また学校ももしトランプが撤回しない場合は一部対面式を開講する変更する予定にしていたのに留学生を出来るだけ保護しようと動いてくれたのが分かる。
お金のこともあるが多様性を保護しようとコロナの危険もあるなか最悪は対面式を開講する決断はアメリカの学校も捨てたもんじゃないと思った。

この結果はある程度予想していたことだったので大きな喜びはないものの帰国させられる不安がなくなったのは良かった。大学と州から提訴されるなんてあんまりないことなのでトランプも考えを変えないといけなかったと思うし言われたら考えを変えるぐらいだからやりすぎ感をトランプ本人も感じたんだと思う。誰が聞いてもやり過ぎだったし留学生を人質にとって学校を再開さえるのは国際的にも批判されることだっただろう。僕の近所のアメリカ人もわざわざトランプの方針の撤回を僕に伝えてきてトランプは恥ずかしいやつだと言っていた。
まぁ僕はトランプを支持していることは言わないけど今回のトランプのやり方は間違っているとは僕も思っていた。
もし撤回もせず学校も留学生を助けず帰国にさせられる場合はおそらく留学生の中で学校を訴えたり暴動が起きる可能性もあったと思うので本当によかったと思う。留学生がしなくてもアメリカ人がストライキをする可能性もあっただろう。それだけみんなが注目した話で留学生も心配されていたのだ。

しかしトランプも撤回できたのだから聞く耳をもたないわけではないのは好感を持てた。トランプを批判している人はたくさんいるが今回のようにきちんとおかしいところを否定することで考えは変わるというのがわかる。ただ否定して叫び暴動をするだけでなく合理的に理屈にあったやり方であればアメリカ社会の左派も右派も和解することができるのだと思った。

とりあえず、良かった!

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