アメリカと日本のアーティスト感の違い、その他思ったこと。

アーティストってかっこいいとか恥ずかしくてそんなことなかなか言えないとか思う人がいるかもしれない。アーティストなんて自分から言うと変わった人とかなんか信じられない人というふうに思うかもしれない。
日本だとアーティストというとミージュシャンや芸術家と思う傾向があるかもしれない。海外だとミュージシャンと芸術家だけがアーティストというわけでもない。

僕はアメリカでアートを学んでいるいけど先生に言われるのが「君達はアーティストです」「あなたの流の表現」など自分たち学生をアーティストの卵だけどアーティストとして扱かわれ続けているとアーティストとして認識しなくてはいけないという意識になってくる。

アーティストという定義はなんなのかというと、日本ではアートを通してお金を稼げないとアーティストと言えないと思うが、アメリカの場合はお金の有無に関わらずアーティストという。真実のアーティストとそうでないアーティストがアメリカにもいて真実のアーティストとは努力でき最後までやりぬける人。とにかく勉強熱心なこと、本人のアートにおいて真剣なこと、アーティストとしての目、センスが備わっていること。が真実のアーティストには必要だと僕は思っている。

偽りのアーティストとは例えば壁に描いた絵が落書きなのかアートなのかということと似ていると思っている。落書きであれば、そこにはアーティストとして鍛え上げられた目が備わっているわけでもなしい、誰しもが真似できてしまう。本任にアーティストとしての意見を求めても納得できる説明はできないだろう。もし多くの人が納得してしまう説明ができた場合はそれは落書きではなく社会的に影響のある壁画になる。真実のアーティストとは周りが認めるスキルや考えなどそのアートから見て取れるものだと僕は思う。

それとアーティストとはどうしても欧米のアートに沿ったものがアーティストと言われやすい。それは歴史上の人物のレオナルドダヴィンチが描くような西洋のアートによく見られるリアルな見た目をかくスキルやアーティストとしの目、西洋の歴史がたどってきた数々にアートには論理的な意味をもたせて、社会が認める評価するものを作ることができる人がアーティストなわけだ。

学校でアーティストとしての意見を求められるたびに僕はもっとスキルを磨いたり勉強して広い教養をつけないといけないといつも思う。アーティストって日本でただかっこいいというような胡散臭い薄っぺらいものではない。作る作品が評価されるための本人の力と教養がないとアーティストにはなれない。そのためアメリカでアートを学ぶ場合は教養も深く学ばされる。

よく医大やエンジニアってもてはやされるけど、アーティストってプログラミングも解剖学も哲学も学んでいてかなり勉強熱心だと思う。日本では知らないけど分野によるがアメリカの学生は学んでいる。僕の尊敬する先生はとても教養があってアーティストとしての目が鋭くこれこそアーティストだ!って思える人だ。常に新しいことを学んでいてすごいと思う。大学でアートを深めるために研究したり直接アートに関係ないことも追及していきていているし、それだけ自分を向上させることが必要なため日本でアートやアーティストが安く扱われることがおかしんじゃないかと思ってしまう。日本の場合アーティストの需要があってもアーティストがアーティストになるまえにやってきたことと支払われるお金の対価は合っていないと思う。それは安売りしているアーティストが多いともいえるけど。

アメリカの場合はアーティストがお金を稼ぐ市場もあるしアーティストを必要としている企業はそれなりにお金を払っている。
アーティストとは社会や企業にとって必要なものを作れる人だ。特にアメリカでは政治的なことも密接にアート活動する人も多いので社会に影響力があるというのは日本より分かりやすい。企業が求める場合は商品のデザイン、広告などが主なものだと思う。それらを作れることがアーティストだと言える。

日本ではマンガや同人誌などを描く人はあまりアーティストと言わないようだけど、アメリカの感覚であればアーティストになる。マンガには物をうまくとらえる力、筋肉の形、色の組み合わせ、構図などさまざまな要素がつまって良い作品を作ると思うんだけど、そういう要素をまとめて科学的な視点、観点(scientific perspective )と言える。科学的な視点は研究、練習、勉強をしないとなかなか身につかないからそれらを実行しているマンガ家はアーティストといえる。
アーティストといえば絵がかける芸術家とか彫刻師とかそういったイメージを持つかもしれないけどそれ以外もたくさんの分野でアーティストはいる。
現在イラストなども簡単にインターネットで公開してダンロードできる時代になっている。絵を描く人が自分達の作品を安売りするからどんどんアーティストは生きづらくなっている時代だと思う。特に日本では。

日本とアメリカでは景気が大きく違うためお金をアートに多く出す人が日本では少ないんだと思う。なんでも安いものが良いと思われているからアートも安いと思っている。アートは安くない。僕は絵は描けるけど、時間をかけてうまく描いたものを簡単にネットにアップロードなんてしないし、日本の友達に似顔絵をタダで書いてって言われるけど断ってる。数千万円かかっている僕の留学には数千万円分の経験と教養とスキルがあると思っているからこそ安売りしない。そもそもアメリカの大学って授業料高いし、同じ内容なら日本の大学のほうが安いから同じスキルなら日本で学ぶほうが安い、でもアメリカという環境で学ぶ経験と国際感覚、人脈は日本では学べないし得るのが難しいことなのでこれが数千万円分に含まれる。日本で学生しているときも含めるととんでもない金額になるわけ。絵一枚描いたら数千万じゃなくて高い価値があるってこと。自分のことを高い価値があるなんてなんてずうずうしい、とか思う人がいるかもしれない。それは大きな勘違いだ。物事をもっと客観視できるようになったほうがいい。

企業が雇う場合どの分野でもアーティストには明確な階級(役職)がある。極端な話だけどスキルのある人を一般人とは同じように扱うのは違うということ。なぜなら例えば下っ端のアーティストとトップのアーティストでは見る世界が違えば意見も考察も違うわけだ。学校で言えば学生でアーティストとして優秀な人がいてもやっぱり先生はさらに上手で洞察力も上。企業やクライアントに認められてきた実績のある先生だからこその価値は先生の科学的な視点が物語っているわけ。ある種の壁、階級がある 笑
日本ではアーティストに対してこの壁のような階級のようなものが薄いし自覚していない人が多いからアーティストが安いんだと思う。

もちろんアートの歴史ではアートを売れずに貧乏生活をしなくてはいけない人がたくさんいるけど、現在のアートって貧乏だからアートをするっていう人が少なくてアートを学ぶことが非常に高くなっている。特にアメリカでは非常に高いし、企業もできる人材には高いお金を払ってでも雇いたいわけだ。現代社会のアートは安くないのだ。それでも学校にもいけずにアートでなんとか生活していこうとする人は昔からいて今でもいるけど、そういう人を含めるとアーティストは貧乏だといえるだろう。世界全体のアーティストは日本のアーティストより貧乏な人がおそらく多いと思うけど、家庭が貧困じゃない人も多くいるから平均は低くないんだと思う。少なからず僕の周りのアーティストとアーティストの卵たちが貧困な人があまりいない。日本の美大行っている友達も貧乏な家庭ではなかった。とくに画家は日本でもアメリカでもなぜか裕福な人が多いような気がする。芸術の分野を育てて維持するには収入がないと結局いけないんだけど、アメリカの場合はある程度アーティストが個人で稼ぐ土台やアーティストをある程度の金額で雇う土台が日本よりはあると思う。アーティストにお金を払う人が積極的にいないとアートって発展しないしアーティストも育たない。

日本のアーティストっていう感覚はオシャレとかかっこいいとか思っている人がいるけど、アメリカだとそういうわけでもない。見た目が適当でめちゃめちゃな人もいる。もちろん見た目でかっこよくしている人もいるけど、見た目だけかっこいいとかオシャレとかがアーティストというわけではない。日本よもアーティストの見た目よりも作品やアーティストの内面のほうが重要な気がする。どうしても日本の美大って変な人のイメージがあるし、ぷらぷらしているイメージだし、熱心な人もいるけど意味がわからない作品を作ったり見た人が納得できる作品に拘ってない気がする。良い評価されないと良い作品ということにはならない。アーティストには死んでから評価された人はいるけど、死んでからより生きているうちに評価されたほうがいいと思う。自分がやりたいことと市場が求めることがある程度一致いないと良いものになりづらいと思う。

僕は僕のことをアーティストとはまだまだ言えないと思っていたけど、学校でアーティストとしての意見をもとめられたりアーティストとしての行動を求められることが何度もあるなか、自分をアーティストではないなんて思っていたらいつまでたっても自信をもって意見も言えないし、相手にも失礼になると思うのでアーティストしての努力はできるだけしている。

まとめると僕の思う日本とアメリカのアーティスト感の違い

日本

・かっこいい、オシャレと思われる

・うさんくさいと思われる

・楽器できる人、画家がアーティストだと思っている。

・稼ぐのが難しい、貧乏と思われる

・変人だと思われる

・安売りさせられる市場がある

・趣味で遊んで楽して稼いでいる人と思われる

・アートを学ぶなんて血迷っているのかと思われる

アメリカ

・本人の考え主張があり、教養があって努力家で熱心だと思われる。

・アーティストのスキルも安くない

・英語が下手でもすごい人、尊敬の対象になる。

・日本より接してくる人が楽して稼げるとは思っていない。

・貧乏と思われない。アメリカでアートを学ぶことはくそ高い。

・真剣な人が多い。

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