映画では白人と黒人のなかなか理解し合えない問題を描いている。ブラインドスポッティングというタイトルなだけに盲点ということであり、見えないところであってそれを理解する気持ち考えがないとトラブルになっちゃうってこと。映画はコメディも含まれているけど全体的に面白い話があるわけではなく、考えさせられる映画だったと思う。僕が多様的な視点を持ってという考えだけなくてアメリカは「なぜ?」を考える必要があるんじゃないかなって感じる。もちろん黒人差別だってあるし銃問題あるけど、それらの問題にも関係する「なぜ?」って立ち止まって考えないと感情的になってお互いが理解できないんじゃないかなって思う。
ネタバレしながら解説と考察
白人のマイルズと黒人のコリン。二人は友達。
舞台はアメリカのオークランドでアメリカの中でも危険といわれているエリアである。僕はオークランドに行くときはあるが基本的に夜に行ったり危険エリアと言われるところに近づかないようにしている。留学生でもオークランドは危ないから近づかない人がいるぐらいのエリアだ。そんなオークランドでは昼間の駅周辺であれば危険な雰囲気はなく食事ぐらいなら問題ないと思うのだけど、アメリカのニュースでも車の暴走車や銃撃など起こるのがオークランド。ただ僕はオークランドの危険エリアに行ったことがないので映画が正しいこといっているかはわからないけど、おそらく映画でも見せていた通りのことが起きていると思う。少なからずオークランドだけじゃなくて白人警察が黒人を殺すなんていうのは色んなところで起きている。
出典:IMDb
歩行者がオークランドで撃たれたニュース
オークランドの車の暴走行為
暴走行為をしている人を逮捕する警察のニュース。こんな暴走、日本でもあるって思う人は勘違いでオークランドの人は銃を持っていたりするので危ない。
教育レベルを見るマップがありそれによると赤い点が高校に行けていない層がいるところでオークランドの南側は教育レベルが低いことがわかってくる。また左側のサンフランシスコの下側も赤くなっていてここも危険地域といわれている。アメリカとはこのように危険地域がたくさんある国なのだ。
海外記事によるとオークランドのホームレスはサンフランシスコより少ないもののそれでも2019年1月の時点で4000人を越えている。
白人マイルズは貧困地域にいる白人のため白人の中でも落ちこぼれな人なんだと思う。同じ白人に対してあまり良く思っていないだろう。映画とは関係ないけどマイルズはカリフォルニアの地域の特性から反抗精神などがあり保守的である白人貧困層の多くが支持するドナルドトランプをたぶん好きじゃないと思う。このマイルズはケンカっぱやくてマイルズのせいで黒人のコリンもトラブルに巻き込まれる。
出典:IMDb
コリンは犯罪を犯して保護観察期間中だったんだけど、仕事の帰りに黒人が突然走ってきて白人警察が撃ち殺していしまうところを見てしまう。ここではアメリカにはびこる白人警察による黒人殺しの多さを描かれている。少なからず白人が黒人を差別していると思えるが、僕はここには差別だけじゃなくて銃問題、と白人警察も精神的な問題があるんじゃないかと思う。なぜなら銃があるせいで警察は殺さないと殺されるって思っている可能性もあり、かなり緊張している精神であれば殺されるって思う人もいるんじゃないかなと思う。その結果、最後に警察に会ってしまうことになるコリンは警察を殺そうとするけど、警察は「わざとじゃなかったんだ」って泣く。なにか精神的な問題を抱えている可能性があるのがアメリカ社会だと思う。そもそもアメリカにはドラッグ文化があるため感情を抑えられない人って多いんじゃないかなって思う。
出典:IMDb
マイルズとコリンはケンカっぱやい。お酒に火がついている。
パーティーに行ったときに、マイルズは自分と同じイレズミがあるってことを成功しているような白人言われてあまりいい気持ちがしないと思う。白人で貧困となるとかなり苦しい気持ちなんじゃないかと思う。なぜなら白人の貧困はアメリカでは昔から差別的な名前がつけられたり置いてけぼりにされた人たちと言われているからだ。なんともかわいそうな人である。
出典:IMDb
パーティにいた黒人に頭にきてボコボコにしちゃう。
さらに同じイレズミの入っている白人にどななれて、銃で見ている人たちを驚かせてしまう。
映画だけど本当にありそうな話で笑えない話だ。映画とは関係ないが差別はいけないって思っている人はたくさんいるのに、アメリカって白人は白人、黒人は黒人、アジア人はアジア人でまとまりがち。そんなところからも無意識にでも差別ってあるんじゃないかなって思う。
この後、マイルズとコリンは仲が悪くなる。マイルズのやっていることが黒人のコリンたちのイメージをもっと悪くしているのだ。
一人で帰っていると警察にライトを照らされ危ない人じゃないかと疑われる。黒人というだけで危ない人と思われやすいということだ。
黒人に対する偏見というのはものすごくあると思う。しかしそれは実際にニュースに出てくる犯罪者が黒人が多かったり貧困地域に住む人が黒人が多かったりすることから黒人イコール危ない人って思われる要因だと思う。そのため映画は多様な視点を持つことを見せていても僕にはアメリカの教育システムが良くないと見えることと貧困を助けられない社会がアメリカにはあるんだと思う。それが差別的な発言が多いトランプを当選させてしまったということだ。多様な考えを身に着けるには教育も重要なのに教育を受けられない人がたくさんいるわけで、貧困地域とそうじゃない地域を分断するかのように分かれているためやる気のある人でも貧困地域にいれば足をひっぱられ、悪いことに巻き込まれどんどんやる気をなくてしまう環境があるのだと思う。だから白人、黒人の差別問題だけじゃないのだ。そもそも差別問題をいうならアジア人とかLGBTとかにも問題が残っている。
僕は初めてアメリカに来たときには黒人に対して危険なイメージをもっていなかったが今では少なくとも黒人イコール危ない人かもれいないっていう偏見も少しある。それは黒人からあぶない目に合わされてきたこともあるし、黒人クラスメイトがアジア人を差別しているのも見たこともあるしニュースなどやクラスメイトが遭遇した盗難、強盗なども黒人のケースが多かったからだ。偏見を持ちたくないのに持たせてくるアメリカの社会は問題がありすぎなんじゃないかと思う。もちろん僕の黒人への知識が少なすぎるのもあるけど、他のアジア人クラスメイトやアジア系のアメリカ人からは全く危険なことを受けたことがないため、僕の黒人への考えがただの偏見だっていうのは違うと思う。映画は黒人と白人の問題としか取り上げてないのもアメリカのさまざまな問題を差別という問題で隠してしまうんじゃないかなって思う。
映画の最後には仕事で向かった先にたまたまいたのがコリンが見た黒人を殺した白人警察がいたのだ。それを知ってコリンは銃を警察に向けラップを歌いながら責めたてる。白人警官だって殺したことは「わざとじゃないだ」といい泣いている。結局、コリンは「自分は殺人者じゃない」って言って殺さない。
コリンが頭にきて殺しかけたこの行動にアメリカの問題があると思う。なぜなら頭にきても銃を向けるべきでないのに考えることができなくなって感情的になってしまっている。なんで「なぜ?」を考えられないのかがここにはあると思う。例えばイラク戦争になったのもアメリカがキレたことも要因で実際にはアメリカの思い違いであり「なぜ」事件が起きたのかをきちんと考えていないと思う。感情的になりやすい。他の例ではテニスプレイヤーの大阪なおみとセリーナが戦ってセリーナが審判の判断にキレて感情が収まらなくて結局必要ないペナルティまでもらうことになってくる。それに対してアメリカではセリーナの判断は間違っていないっていう考えが出てきたこともアメリカ人って「なぜ?」ってきちんと考えていない人がたくさんいるんだろうなぁって思うのだ。戦争の勘違いも過去の戦争からのトラウマが残っているとかいうのであればアメリカは精神的に疲労しているとしか思えない。セリーナが黒人差別と大声を上げたことも思い違いなんじゃないかと思ってならない。それだけアメリカは感情的になりやすい人が多いということだ。
さらに2019年8月にはオークランドの隣のサンフランシスコで銃を撃ちまくる黒人が撮影された。これを見ていて黒人は誰もが悪いわけではないけど悪い傾向にあるんじゃないかと思うのは自然のことだと思えてくる。主人公コリンが黒人を悪く思うな!って思うのは分かるんだけどメディアのせいかもしれないけど悪い人が黒人で目立つことを受け入れてそれを改善していかないと悪くいうなって言うだけではダメな気がする。こんなこと英語でいうと差別じゃないなに差別だって言われそうだからなかなか言えないけどね。
サンフランシスコでは銃で撃たれたり銃声が聞えてくるのは前からあったと思うので、こうやって撮影されたのは氷山の一角が出てきた感じだと思う。
映画では述べられていないけど権力の強い全米ライフル協会が「銃が問題ではない」と言っているのは自分達の利益しか考えていない発言で、銃が有ることで殺される恐怖を常に感じる人がいたり、危険がますます増すのがわからないのかな?っていつも思う。それに気づけないアメリカ人は銃は自分達の権利だと考えて銃をなくすことなんて考えられないと思う人も実際にいるのだ。まずは「なぜ?」と考え相手の気持ちになってみないとダメなんじゃないかと思う。みんな主張はすごいのは認めけど主張だけじゃなくてってことだよ。
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オークランドは危険といってもオークランド博物館があったり色んなところからアーティストが集まってい新しい取り組みをしていたり、政治的な運動もオークランドから起こったり文化的な一面がある。2016年にはオークランドにある倉庫で火災がありたくさんのアーティスト達が死んだけど、それだけオークランドにはアーティストが集まる魅力があるということなのだと思う。僕のアメリカ人の友達もオークランドにある寿司屋はおいしいよーって言われるけど僕はやっぱり危険だなぁって思って近づかない。
アメリカの貧困は家賃がものすごく高くなってしまっていることも重要な点だ。サンフランシスコやオークランドには昔たくさんのアーティストがいたらしいけど、今では恐ろしいぐらい家賃が上がってしまってアーティスト達が少なくなってしまったらしい。生活に重要な部分が異常なお金がかかりだすと貧困化してしまう。
ちょっと面白かったのがコリンの髪型が日本オタクかどこかのコスプレイヤーみたいになっていてちょっと面白かった。それを似合っているって言うマイルズ。本当にそう思ってるのかな 笑
ヘルシーな青汁を飲んで匂いは最悪だといいながら味はいい!っていうマイルズ。見た目や思い込みだけじゃダメなんだってことだ。
この二つの青汁や髪型のシーンからは日本って全く違う考えの国だけど知れば悪くないって思うよねっだからいろいろ知ることが大切だよっていうメッセージにも見えた。日本を全く異なる文化の対比として使っていると思う。それだけ日本の文化はアメリカと大きくことなる。髪型も見た目も食べ物も考え方もすべてだ。近藤麻理恵のお掃除メソッドが流行るのもアメリカにはなかった考え方だからだろう。
半分ジョークだけど日本人男性をゲイと勘違いするのをやめてもらいたい 笑 偏見だぞ 笑
結局、映画はシンプルに見ると黒人と白人の問題が出て盲目になっちゃダメだって言う話だけど、それだけじゃなくて実はアメリカのさまざまな問題を見せている。そこには日本はやっぱり変わっている国と思われていることというのも見て取れる。ヘルシーだからってあんなに大量に青汁飲む人って日本にはいないところもアメリカ人が青汁って体にいいんだから青汁をたくさん飲もうとする極端な行動という典型的ステレオタイプのアメリカ人を見せていると思う。青汁で多様性の理解をすすめながらもやっぱりまだまだステレオタイプなんだなって思わされた。
すべてに共通して言えるのはアメリカでは人々の分断がありすぎると思うことだ。教育もバラバラでみんな理解できない、人種もバラバラでお互いが学ぼうとしないから理解が進まない、自分の意見を主張することがいいと教育されるから自分のことばっかりでまとまらない。ドラッグ文化もあるから精神的におかしい人も多くまとまらない、食べ物に投資しない人が多いので砂糖、塩の取りすぎで感情の起伏が激しくて、銃もあると自殺、殺人ってつながりやす環境があって銃に恐れる人もいるし、銃を好む人もいる。まとまろうとしないから白人と黒人の差別もなかなか解決しないんじゃないかなって思う。アメリカの民主主義って不思議。
でもアメリカの問題を見て日本だってアメリカみたいになるかもしれない。移民は増加、貧困格差の増加で分断が加速してアメリカみたいに理解しあえないようになっていく可能性もある。
マイルズがUberを呼んで来た車がが面白いのもアメリカではありそうな話だと思った。僕も夜にたまたまUberを呼んだときに内装が光っている車が来てビックリしたことがある。安全運転じゃなくて怖かった 笑
昼間にUber呼んだときも綺麗にしているフォードの真っ赤なマスタングが来たときも、これ乗るのかって思った 笑